16日(日)までオーダーサロンタナカはお盆休みだが、今日はお盆返上でシャッターを下ろしながらも店で仕事をしている。ロロピアーナのスタッフも言っていたが今年の秋冬のために新しくリリースしたロロピアーナ素材はチェーン店を除き、ひとつの店としては一番沢山買い付けたそうだ。ロロピアーナだけで18箱の大きい段ボール箱が入った。なにしろ妻との二人体制なので買い付けした素材を展示できるように段取りよく整理しないと8月末の秋冬素材オーダーに間に合わない。
世の中には多くの毛織物工場がある。そのなかで当店がロロピアーナ社の素材に注目してまとまった量を買い付けるのかそれはひとつの確かな理由がある。それは羊毛ならオーストラリア、ニュージーランド。カシミアなら中国、内蒙古から優良な原毛を買い付ける能力が群を抜いているから。どこの地方のどんな牧場が優秀な原毛を産出するかという情報を熟知してCEOピエールルイジロロピアーナ率いる買い付けチームが現地に飛び、誰でも買えるマーケットからではなく、牧場主と相対して全量買い付ける。そういった買い付け能力をもった会社はロロピアーナ社以外にない。毛織物の品質を決定づける要素は織り方、意匠、フィニッシングなどいろいろあるがなんといっても一番大きいのは原料である羊毛のよしあし。良い原料を買い付けることができるということはいい毛織物が出来る事に直結する。そういった買い付け能力を含めエレガントな天然素材を製造することに卓越しているためヨーロッパの人々に長く尊敬されて来た会社であり、2013年にはルイヴィトン・モエヘネシーグループに買収価格20億ユーロ(2800億)の巨額で株式の80%を取得されるに至った。それはエレガントな素材を生むという事に高い価値をもって迎えられたに他ならない。ルイヴィトン・モエヘネシーグループの傘下に入った後も変わらず、同じ生産規模、同じスタッフで高級素材を生産しつづけている。
この秋冬もスーツ素材として一番人気ロロピアーナウインタータスマニアン150`sを初めとしてジャケットには毛玉感のあるアルパカブークレ、柔らかい味わいの新しいジャケットコレクションFAVOLA、そしてロロピアーナお得意のカシミア100%ビーバー、カシミア100%スパンカシミアなどこのブログで順次ご紹介していきます。
段ボール箱で入荷したロロピアーナ素材をとりあえずカッティングテーブルにのせる。
棚に種類に分けて分類。これはウールカシミア
スーツコレクション
上段がスーツで下がジャケット
上段がFAVOLA、下がウールカシミア
ジャケットコレクション、下がアルパカブークレ
そして反で入荷したウインタータスマニアン150