今朝から降る雨も寒さを感じない。こよみの上ではとっくの前から春なのだが寒さが身にこたえ季節の声から耳をふさいでいたが気がつけばもう春かもしれない。
当店にイタリアからロロピアーナ社、エルメネジルドゼニア社、英国からはドーメル社の春素材が海を越えて航空便で送られて来ている。配送業者がどんっと店の真ん中に置いた段ボール梱包の荷物をほどき、このジャケットはどんな仕上がりになるだろう、このスーツはどんな方が着る事になるだろうと思いながら丁寧に仕分けしていく。ことしも素敵なジャケットのための素材をたっぷり揃えた。私どもの店は楽しんで洋服を着ていらっしゃるお客様が多くご来店されている。そんな方はジャケットを着る喜びも知っている。わたしどももそんなお客様が選ぶ愉しみを感じていただけるよう一点一点選んだ。いまそんな入荷した素材をお役様に見ていただきやすいよう準備しているところ。
そんなもうすぐ春物素材のオーダー開始いたします。詳しい日時はこのブログでお知らせいたします。
店の真ん中にどんと積まれたロロピアーナ社からの春素材
春のオーダーに合わせて店をすこしずつ直している。アンティークのキドニーデスクを買った事と床を張り替えた事は以前書いた。店の奥のストックヤードの扉は家庭の台所用の扉が付いていて、スーツ店に似つかわしくないと以前から気にしていた。いろいろ探していたが自分のイメージにぴたっと来なかったので思い切って自分でデザインして西尾の太田木工所にオーダーした。アンティーク風の鋳物の金具を使った扉でぼくは出来上がりに満足している。もうひとつ。店に真空管アンプを置いてあるがその場所も変えた。 気がつけばもう節分も近い。近くの福生院さまの節分会に行くと、節分は過去の古い習慣を変えて新しく生まれ変わるという日だとのこと。わたしもそんな気持ちで店を直している。
ぼくがデザインした扉。気に入っている。
チューブアンプの位置も変えた。
昨日、親しくさせていただいているお客様のTさんからお土産をいただいた。わたしは不在だったので妻がうけとってくれたのだ。見るとビートルズの古いLP。ああポールマッカートニーも若かったんだなと思ってみていたらLPでなくロンドンジャーミンストリートの名店ターンブル&アッサー社がビートルズ結成50周年を祝って制作したポケットチーフだった。ほんとうにうれしいお土産!!Tさんありがとうございます。どんな服に合わせようかいまから楽しみにしている。
アルバムのジャケットの中に
メンバーの顔をプリントしたシルクのチーフが。
ロンドン、メンズファッションの聖地ジャーミンストリートの名シャツ店、ターンブル&アッサー製。