今日はわたしの父でありオーダーサロンタナカの創業者、田中茂の17回忌。きんぼしをやっている弟達とその家族、深谷でひまわりランチをやっている妹がきて法事を営む。
いい父だった。父は妙香園の次男として生まれ、子供のなかった羅紗店つまり洋服服地問屋をやっていた姉夫婦のところに養子に入った。 鷹岡株式会社に勤めたあと当店の前身である田中羅紗店に戻りその後1982年に服地卸商からオーダースーツ店に変わった。テーラーに洋服を売るのが仕事だったため洋服を見る目は確かで今オーダーサロンタナカの縫製を担当している工房は父が美しいラインとまじめな仕事ぶりを気に入って見つけたところ。現在主要取引先であるロロピアーナもエルメネジルドゼニアも良い服地を作るメーカーだと30年以上前から父は良く知っていた。父の兄弟は個性の強い人ばかりだったがそのなかでひとり温厚な性格で誰からもしげちゃんと呼ばれ愛された。 ほんとうに父はおだやかで優しい人で息子3人娘一人を偏愛することなく、平等に扱ってくれた。今、兄弟がなかよく会えるのも父の慈愛のお陰ではないかと思う。亡くなってから満16年、ブログでこんな風に語られるなんて草葉の陰でどう思っているのだろう。たまには夢にでも出てきてほしいものだ。
父は鉄道好きでよく孫を連れ電車旅をしていた。
法事の前夜祭として近くのオーセンティックなバーでの妹と息子。なお上の写真のbefore after.