昨日、仕事が終わってからサンボマスターの山口隆「叱り叱られ」という対談集を読んだ。ギター、ベース、ドラムスというロックンロールをやる上での最小ユニットであるスリーピースロックバンド,サンボマスターのリーダー山口隆が日本ロック界の黎明期のヒーロー達 山下達郎、大瀧詠一、岡林信康、ムッシュかまやつ、佐野元春、奥田民生との対談集だ。苦しみながら音楽を作って来た男達の生きる原理をつきつめる対談でとてもスリリングな内容だった。現在は隠遁生活をおくっていると言われる大瀧詠一さんとの対談の中には当然はっぴいえんどの話題がでてくるので先日お会いした鈴木茂さん、小坂忠さんのことも思い出されて読みながらもどきどきしてしまう。現在作業が細分化されている音楽製作の世界だが日本のロックの始まりでは作曲、作詞だけでなく音作り、プロデュース、プロモーションにいたるまで自分たちの手で行われていた。いまでは当たり前になっている日本語の音楽がそもそも日本語でやるかどうかを大激論されていた時代だ。そんな時代を切り開いた先駆者の思いが山口隆というキャラクターを通して語られる。夜のふけるのも忘れて読んでしまった。読み終わった後、アンプを暖めてギターのチューニングを直してひとり歌ってみた。

先日読んだ日本のスタイリストのさきがけ、高橋靖子著「表参道のヤッコさん」も60年代の東京、原宿表参道で繰り広げられた、クリエイティブなムーブメントとでもいうべきあたらしい東京のモードが生まれた頃の青春ストーリー。とても楽しく読めたのだがここでも細野晴臣さんや小坂忠さんの話がでてきてファッションと音楽は同じステージで行われていたんだなと再確認。 先の「叱り叱られ」ではかまやつさんのおじいさんってテーラーだったということを初めて知った。そういえば昔かまやつさんって「ムッシュ」ってブランドやっていたんだよ。

われわれを育ててくれた文化を創ってくれた団塊世代のお兄さん、お姉さんの燃えるよう話を読むのはとても楽しい。
DSCN7021
この本でぐっときたので大須のコメヒョー楽器館に走ってこんなものを入手。ギター弾きまくっています。アナログってやっぱりいいいな。