当店でオーダーしたお客さまの洋服はすべて天然ボタンをつけることにしています。ヨーロッパでは高級なスーツに石油製品であるプラスチック製を使うことはまずありえません。プラスチック製ボタンをつかうことでそのほうが欠けにくいかもしれませんが、せっかく仕立てが良いスーツでもチープに見えてしまうのは、やはりよくない。

スーツやジャケットをオーダーするお客さまはまちがいなく「高級な」スーツを望んでいます。オーダー店に入ってチープなオーダーを望んでいるひとはまずいません。そんなお客さまのご期待に答えて少しぐらいコストが掛かっても水牛ボタン象牙椰子で作るナットボタン、蝶貝などでつくるシェルボタン(白のみプラス3000円)を標準仕様、オプション料金なしでつけています。

リーズナブルな印象をあたえるため、ウェブなどで表示する料金はプラスチックボタンで設定して、オプション料金で水牛ボタンやナットボタンをつけるなどという姑息な手段を使いたくありません。すべて天然ボタン。それがオーダーサロンタナカのやりかた。いさぎよくていいと思っています。

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水牛ボタン
印章につかわれる高級マテリアルで当店のスーツ、ジャケットには一番使います。濃紺系には濃色ボタン、グレー、ブラウン系には黒/茶ミックスがよく使われます。
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象牙椰子の実でつくったナットボタン
もともとの色は淡いアイボリーで着色して使われるため色のバラエティはあります。
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蝶貝でつくったシェルボタン
左から白蝶貝、茶蝶貝、黒蝶貝。白蝶貝のみは高価ですので3000円ご負担いただいています。