読んで明るくなるような楽しい話題だけをこのブログでは書きたいと思ってきましたが、今日はほんとうに残念ですが、わたしの人生にとって大切だった名古屋ブルーノートの閉鎖について書かなければいけません。

このブログでなんども名古屋ブルーノートで開かれたライブに行ったことを書いてきました。私の店から徒歩5分。若い頃から憧れだった音楽家たちが名古屋に来て演奏してくれる場所でした。実はこの7月の終わりにも上田正樹さんのライブを予約していました。中止のメールとその中に「無期限」という言葉があったのでひょっとという悪い予感はありましたがそれが現実になってしまいました。

去年だけでもイヴァン・リンス、デイブ・グルーシン、リー・リトナー。そしてラスカンケル、ダニークーチマー、リーランドスカラー、こんな素晴らしい人達が名古屋ブルーノートに来てくれました。日本では野宮真貴、佐野元春、土岐麻子そしてトワ・エ・モワ。いままでならスティーブ・ガッド、ジョー・サンプル、レイ・パーカー・ジュニア、上原ひろみ、高中正義、高橋幸宏、鈴木茂、クリストファー・クロス、バーシア。こんなそうそうたるメンバーのライブをいままで楽しんできました。素晴らしいミュージシャン達のライブが聞けなくなることを考えると泣きたい気持ちです。

好きだったのはレイトショー

名古屋ブルーノートは午後6時からの部、午後9時からの部の2部制でしたが、わたしたちはいつも遅い方の午後9時からにしていました。午後店を閉めた後、ちょっとおしゃれしてでかけます。地下に降りる階段を下って入場番号をもらい、椅子にかけて待ち入場番号がよばれるとクロークにアウターを預けて席に案内してもらいます。席に座るとすぐ安いワインをボトルで頼み、軽くクルクルポテトをつまみながら開演を待ちます。いい気分になりながら素晴らしい音楽を息つかいが聞こえるほどの間近で聞く。終わったらライブの印象を語りながらもう一軒くらいバーに行く。これがわたしたち夫婦のささやかなナイトライフ、年に数回の素敵な夜。

ありがとう。そしてさようなら。

幸せだった日々もいつかは終わるのが世の常。いくら名残惜しんでも閉鎖は変わらないでしょう。いままで幸せな時間を過ごせたブルーノートに心から感謝しながら、経営者、スタッフのみなさんのこれからに幸多かれと祈るばかりです。ありがとう。そしてさようなら。

毎年更新していたこの会員証も人生の記念としてとっておこう。

これでお別れなど寂しすぎる

名古屋ブルーノートは終わっても、名古屋ブルーノートとそうそうたるメンバーとのコネクションは残っているはず。もし可能なら、まだ残っている名古屋のライブハウスやホテルの宴会場の空いている日に「名古屋ブルーノート・ナイト」をするってのはどうでしょう?きっと東京に住むミュージシャンやビルボード東京にくるミュージシャンも名古屋で演奏する機会があれば来たいと思っている気もします。もしそういう催しがあったら行きたいな。