テレビでのコロナの大騒ぎをみるとコロナ禍なのかGOTOなのか、日本中いや世界中は混乱しています。でも自然界に目をやると、季節はゆっくり静かにしかし確実にうつろっています。
お休みの日は、都会を離れ、季節の足あとを探しています。そうすることでこころのバランスを取り戻したような気持ちになります。旅に出てもとびきり美味いものを食べたい気持ちはもうだんだん消えていきました。その土地の去りゆく秋の後ろ姿、そして冬の足音をずっと聞いていたい。
先週は母を連れて金沢に行きました。夕暮れ前に兼六園に訪れましたが思ったほど人も多くなく雪吊りを施した木々と紅葉のコントラストをゆっくり楽しめました。久しぶりに親愛なる後輩、ことしから金沢の大学に教授として赴任した中野聡くんと会うことができました。年に一度ほど電話では話すもののかれこれ数十年ぶりの彼との再会はやはり人生の滋味を感じるすばらしい瞬間でした。
昨日の卓話が終わりちょっとリラックスできたので今日はちょうど紅葉の頃で京都はGOTOですごい人かと思いましたが、東京にいる娘も帰ってきたので思い切って出かけました。おめあての庵まで混むこともなく駐車場も見つかり楽に着きました。紅葉を愛でたあとちょっと散歩。京都は都心と山が隣接しています。ちょっと散歩するだけで谷川があったりします。平坦で変化のない地形がずっとつづく濃尾平野にいるわたしには羨ましい。
いっときは小さなアパートでも借りて休みの日は京都で過ごしたいと夢見たこともありましたが、やはりその土地土地での苦労もあるはずです。好きな場所はすこし日をおいて時々行くほうが、飽きずにずっと楽しめるのかもしれません。今日はたぶん京都で一番大きなお寺妙心寺にはじめて伺いました。塔頭が連なる塀の間を歩く時間はタイムスリップしたようで素敵でした。ちょっとの時間を過ごしただけなのでこんどまたゆっくりうかがいたいな。