サクラの時期から新緑の頃は日本のいちばんいい時期かもしれません。でもゴールデンウイークが過ぎ、だんだん太陽の位置が高くなると、日本は高温多湿の季節になってきます。そんな時期にはクールビズも始まり、スーツを着る人が少なくなり、ジャケットにパンツスタイルのビジネスマンが増えてきます。

そして摂氏30度を超すとコットンのシャツすらも暑く感じ、リネンの活躍する季節。手触りもサラリと冷感があり、通気性もいいリネンの良さは多くの方に知られていますが、シワが苦手という方も多いのです。しかし自然な形態復元性のあるウールをミックスすれば2つの繊維の良さが効果を発揮し、すずしくて、シワになりにくいという快適で使いやすい素材となります。

今日ご紹介するロロピアーナ社「サマータイム」はそんなウール、シルク、リネン混紡の夏や盛夏に使いやすい夏ジャケット素材です。今回おすすめするのは特に通気性のいい平織り素材ですからその涼しさが更に実感いただけます。なんどもこのブログでお伝えしていますが、やはり軽さは涼しさに直結します。だからお仕立てもタテポリエステルヨコウールの軽量毛芯を使用して肩パット、肩タレ綿を省いてショルダーラインを後ろに逃し肩先を丸く仕上げた「アンバイ」を背抜きにするか、開口部が大きい大見返しで肩パット、毛芯、裏地を極力すくなくした「アンコン」がおすすめです。

ロロピアーナ「サマータイム」
made in Italy
1mあたり250g 71%ウール 15%シルク 14%リネン
オーダージャケット価格68,000円(税込)

4917 ブルー無地
706026 ブリックブラウン無地
873 グリーン無地
923 サックス無地
692039 イエロー&ネイビーグレンチェック
706012 ムリネーブルーチェック&ワインオーバープレイド
706010 ライトブラウンムリネーチェック
676062 ワイン&ネイビーチェック
692044 マローネアズーロチェック 売約済

正規輸入品を証明する三点セット

以前は服地メーカーのブランド名だけで高級だと言われたこともあります。しかし日本のお客様の意識もいままで以上に高く成熟してきた今、正しい情報を伴った素材を求められています。今はどんな材料をどこでどのように作られた素材であるか、「アカウンタビリティ」(説明責任)「トレーサビリティ」(生産過程を追跡できること)を問わています。当店はデザイナーズ、キャラクターブランドつまり服地にタバコ屋、かばん屋、デザイナーの名前はつくが、どこで作ったかわからない素材には疑問を抱き、ずっと排除してきました。それに対してロロピアーナ、エルメネジルド・ゼニア、ドーメル、ビターレ・バルベリス・カノニコ、日本国内なら御幸毛織、葛利毛織という生産基盤が明らかなメーカーのみを扱ってきました。さらに並行輸入は一切排除し、正規輸入だけに限ってきました。だから例えば当店のロロピアーナ素材は緑色のセルビッチ(織り耳)、テーラー向けに限られるグリーン色の織タグ当店の名前が入ったエチケット正規輸入品を証明する三点セットが揃っています。

オーダーサロンタナカの名前が明示されたエチケット