先週月曜の朝、カーラジオからの音楽に耳を傾けました。曲名は「YOU GOT IT」歌っているのはロイ・オービソン。ながくポップスを聞いているのに知っているのは名前だけ、恥ずかしながらどんな歌手かまったく知りませんでした。音質も良くないカーラジオであってもそのたぐいまれな歌声にどんどん引き込まれ、すぐ歌手のロイ・オービソンのことをウィキペディアで調べました。
1936年生まれ、アメリカではビッグ・オーと呼ばれ超有名な歌手、そしてソングライター。1963年にビートルズとツアーを敢行、当初ビートルズ前座でロイ・オービソンがトリの予定でしたがビートルズの人気が急上昇したため、ロイ・オービソンが前座を務めましたがなんとアンコールを5回受けたという伝説があります。6才年下のポール・マッカトニーはその歌に多大な影響を受けているはずです。その後オー・プリティ・ウーマンが全米で大ヒットとなり世界中で知られることとなりました。妻子の事故死などで不調の時期をすごしましたが、80年代再評価が盛り上がって新作もリリースしたその年1988年に52歳で急死。ローリング・ストーン雑誌が選ぶ歴史上もっとも偉大な100人の歌手の第13番目となっています。黒いサングラスがトレードマーク、ルックスは風采が上がるとはいえません。口をほとんどあけずまるで腹話術師のように歌いますが、歌声はシルキーで情感にあふれ、3オクターブの極めて広い音域を自在にあやつりヴェルベットの歌声と評されます。
かのエルビス・プレスリーが歌がうまい歌手ならロイ・オービソンだなと高く評価しています。ブルーススプリングスティーンはヒットした「明日なき暴走」を作る時、ボブ・ディランの歌詞をスペクターサウンドに乗せてロイ・オービソンのように歌いたいと願ったそうです。
ロイ・オービソン最後のアルバム、ミステリーガールをアマゾンで見つけ聞きました。やっぱり聞けば聞くほどそのスムーズなファルセットと温かい歌声はどんどん好きになります。もう居てもたってもいられなくなってアマゾンやメルカリでCDやDVDを探しました。今は情報はウェブで探すことができてCDもすぐ見つかります。いやイマドキはアマゾンやアップルの音楽配信で曲もすぐ見つかるかもしれません。でも古い人間のなのでせめてCDやDVDくらいは持っていたいですね。
そして手に入れたDVDがA BLACK AND WHITE NIGHT。スプリングスティーン、エルヴィス・コステロ、ジャクソン・ブラウン、ボニー・レイットなどがバックとなってロイ・オービソンのライブを盛り上げます。有名ミュージシャン達がキラキラした眼であこがれのロイ・オービソンの歌う姿を見つめているのが印象的で、何度も繰り返しこの映像を見ました。
亡くなってからロイ・オービソンの生前の歌声とロイヤル・フィルハーモニーオーケストラをバックに重ねたCD「アンチェインドメロディ」も見つけました。もう亡くなってから30年も経つロイ・オービソンの声を聞くと、ロカビリーというジャンルを超えた永遠に生き続ける「音楽の命」を感じ胸がキュンとなります。63歳になってしまいましたが遅ればせながらロイ・オービソンを見つけた喜びを感じる師走です。