昨年あつらえたウインタータスマニアン150のダブルブレストを今朝着ようと思ったら表面になにか食べ物でも落としたのかシミが固着していた。ああまた宴席ででも粗相したんだなあ、クリーニングに出さなければと落胆した。ウインタータスマニアンなど細番手の高級ウールのスーツはクリーニングをなんども施すとツヤとか柔らかさなどの風合いが失われてくるのでひんぱんなクリーニングは避けたい。もしかしたらブラッシングでなんとかなるかもと思い、店で使っている豚毛の大型洋服ブラシでブラッシングをしてみた。しばらくブラシをかけていたらだんだんシミの跡がうすれ、続けて行ったら完全に消えた。やはり道具は道具である。カシミアのコートは柔らかいカシミアブラシに限るがスーツなら豚毛でいいし時間も短縮できる。目立った汚れがついていなくてもスーツ全体にブラッシングを施すとホコリが取り除かれ清潔感がでてこころなしかスッキリしてくる。靴磨きも楽しいが洋服のブラッシングも楽しい。モノを手入れできれいにするのは気持ちがいい。
ちなみに日本国内の職人さんが手で植えたすこぶる使いやすいこの豚毛ブラシは当店で3900円(税込)で販売しています。