オーダーサロンタナカに新しい社員が入社した。といっても本当の人ではなく「人台」。英語ではBODYといって洋服をデザインしたりジャケットをこれに掛けてジャケットのできばえを見たりするときに使う。いままで使っているものは30年近く使っていてだいぶ古くなってきたのでこの際新調する事にした。
先月、日本最高のモデリスタ、柴山登光先生のお宅にお邪魔した時、良い人台を探しているのですがと訊ねたときに先生に推薦していただいたのがこれ。
バストが92cm,ウェストが82cmで設計してある。英国、ロンドン近郊エセックス州ロンフォードにあるKENNETT&LINDSELL社がベースを設計し、東京の工房が日本人向けにアレンジして製作したものだ。ピンを打てるよう特別に表面はアイリッシュリネンを張ってある。ペダルを踏むと、高さが変わり身長と同じに調整できて、取り外し式の「顔」がついている。顔をつけてみると服のバランスも見ることができる。まだ慣れないので顔をつけるとふっと店に誰かがいるような気がする。
顔を乗せてロロピアーナのウールシルクカシミアの服地で仕立てたジャケットを着せてみた。
人台の全体
バストの部分
下の部分