スーツの素材を仕入れる時はピッティイマジネウォモで見た男達のジャケット、スーツの色を思い出しながら行うことが多い。昨年の6月にフィレンツェで行われたピッティウォモはいまこの春夏のためのフェアだったわけだが、買い付けの際には男達の写真をみてするというわけだ。会場内ではやはり春夏だからかブルーの色が目につく。濃紺はもちろん、ロイヤルブルーも多いのだがロイヤルブルーをすこし濃くしておだやかに、イタリア語ではモデラートというのだが、そんな色が多かった。やはり目に鮮やかなロイヤルブルーでは目立ちすぎて洋服屋がマネキンとして着る服ならともかくリアルクローズとしてビジネスとしてはふさわしくない。
そんなークブルーとロイヤルブルーの中間に位置するおだやかなブルーをイタリア・エルメネジルドゼニア社がトラベラーシリーズの中でリリースしたので買い付けた。1m/250gの軽さでツイル(綾織り)でおりあげてあるがヘリンボンなのでだが無地に比べて表面感に変化もある。トラベラーなのでシワの戻りも早い。人によって色の好みもあるので非常に良く似た色合いを2種類買い付けた。2種とも暗すぎないものだがインクブルーはほんの少しパープルを感じる色でスモーキーブルーはほんのすこしグリーン成分が入ったものとなっている。色の違いも楽しみながらオーダーしていただけると嬉しい。
エルメネジルドゼニア トラベラー ブルー2種 (インクブルー/スモーキーブルー)