若い頃はロックを中心とした洋楽を良く聞いた。まさにNO LIFE NO MUSIC だった中学時代、ELPなどのプログレッシブロックに知的な魅力を感じて好きになり、またみんなと同じようにディープパープルなど激しい歪んだ早いギターの音にはまった。そのうち歌の魅力も判って来てアメリカのCS&N,ジェイムズテーラー、英国のエルトンジョンも好きになった。ただそれらの歌もほとんど英語の歌詞の意味は判らないまま聞いていた。ちょっと前のお兄さん世代が聞いていた初期のビートルズなどはシンプルにI WAANA HOLD YOUR HANDなどと愛だの恋だのを歌っていたので歌詞も平易だったがわれわれが聞いていた頃のロックは歌もシャウトしていたし歌詞もなにやら難解で意味もわからずその響きのみを愛していた。

三月にクロスビースティルス&ナッシュのライブに行き感動したので最近は彼らのCDをあらためて良く聞いている。彼らの最初の一枚にWOODEN SHIPSという渋いロックがある。この歌詞の意味を説明したブログを見つけたので読むとその意味の深さに驚いた。それはそのブログ「猫三朗の歌」 に書いてあるのでお読みいただくと幸いだが、そんな全面核戦争後の近未来の世界が描かれていて長くない歌詞の中に深い歌世界が広がっていて驚いた。ここにはまたあのイーグルスの名曲「ホテルカリフォルニア」の歌詞も解説してあった。それはここ。もはや聞きあきた感すらするホテルカリフォルニアだがまるでホラー映画のような歌世界が広がっていたことにいまさらながら気がついた。異邦の歌とはいえ、ただギター中心のバンドサウンドと歌の響きだけしか判らなかった若い頃の自分を恥じた。
 IMG_0325
WOODEN SHIPSは近未来のノアの方舟の歌かもしれない。シンコペーション大王のスティルスにいさん。