昨夜も名古屋ブルーノートのセカンドステージ、楽しみにしていたダニー・クーチマーバンドに北くん夫妻と出かけた。客席にはだいたい還暦前後、今の言葉でいうとアラカンな男女でいっぱい。洋楽で育ったわたしにとってはこのあたりが間違いなく音楽のツボど真ん中です。赤ワインをすすりながら待っていたらお待ちかね、ダニー・クーチマーバンドの登場。
1970年代にウエストコーストサウンドのなかの珠玉の名アーチストばかりを擁したアサイラム・レコードがあった。ジャクソン・ブラウン、リンダ・ロンシュタット、イーグルス、JDサウザー、ジョニ・ミッチェル、ウォーレン・ジヴォンなど、当時はアサイラム・レーベルというだけで買ったものだった。ダニー・クーチマー、リー・スカラー、ラス・カンケル、そしてウェディ・ワクテル。彼らはそのアサイラムのほとんどすべてのレコーディングに関わっていた凄腕スタジオミュージシャンたち。特にダニー・クーチマーはその前のスーパーウルトラヒットアルバム、キャロル・キング「つづれおり」にも参加している。そのあたりを好きな人はまさに垂涎もののライブ。一曲目はウォーレン・ジヴォンに見出されたウェディ・ワクテルのシャープなレスポールサウンドで始まったのは21世紀初めガンで惜しくも亡くなったウォーレン・ジヴォンの「ロイヤー、ガンアンドマネー」から。そしてジェイムス・テイラー、ジャクソン・ブラウン、彼らのオリジナルなど、シンプルながら素晴らしい演奏をばっちり聞かせてくれた。クラブだと尺は短いのが普通だが1時間40分、アンコール2曲もあり、ほぼ全員70才を越えているのにおもいっきりエネルギッシュでごきげんなライブでした。

まだ未来なんか全く見えない十代の頃、お金がないので着たきりスズメの汚いデニムを履いてウォークマンのヘッドフォンで彼らの音楽を地下鉄の車内の片隅で聞いていました。そんなアメリカ西海岸のスーパーミュージシャンの音楽をビスポークのジャケットを着てワインを飲みながら家の近くのクラブで見る未来が来るなんて想像もつきませんでした。それもそのころ共に過ごした仲間たちと。
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北くん夫婦と近藤くん夫婦とご一緒。
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みなさんお元気でゴキゲン!
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リー・スカラーのベース、フレットが放射状!


こういうのがゴキゲンだということ。