今日でことしの営業も完了つまり仕事納めの日である。お正月用にオーダーいただいたお客様がおおぜい新しいスーツをとりにいらっしゃってお店もにぎわっている。ことしも本当にお客様に引き立てていただき当店もやって行く事が出来た。感謝して感謝して感謝している。ふたりっきりの店なので気がつかない事も多かったし、不十分でお気に召さない事も有ったと思う。ほんとうに申し訳ない気持ちもある。
来年は今よりすこしでもいい店にしたい、そんな思いの今日だが、朝から2カ所だけ店に手を加えた。当店の2階には新フランス料理「ルウイ」というフレンチレストランが有った。当時名古屋では数少ない本格的なヌーベルキュイジーヌを出す店で、美味しくて評判も良かったが残念ながら14年前、親会社の意向で突然レストランの営業は終了してしまったのだがそれから何年も閉店を知らずに来るお客様が絶えることはなかった。2階の上がってすぐのところに銅でできた立派な看板がずっと残っていたのだがやはりそれもしみったれた感じがしていた。そこで看板を撤去し、 当店の建具や什器などを作ってくれている太田木工さんに一階の店と共通するデザインで木で枠をを作ってもらった。そして店にも一カ所フレームを追加した。一気に内装を替える事はお金がかかりすぎてできないが少しずつ手を加えてすこしでも感じのよくなるよう店を改造してきている。そんなやり方がぼくには合っている気がする。
2階階段突き当たり。 新フランス料理ルウイの看板があったところ。
14年前に閉店してからやっと今回撤去したルウイの看板
お店にも木の枠を追加
来年1月9日からイタリア・フィレンツェで行われるピッティウオモに出かけることになった。来春の紳士服の傾向を占う重要な展示会でここで見たモードが当店のコレクションに深い影響をあたえることになる。そこに行く時おしゃれをしていくのも参加者の楽しみのひとつである。ぼくがそのとき着ていくシャツも今日完成した。一枚はカジュアル系素材であるダンガリーにドレッシーにヒネリを利かせてダブルカフスにしてみた。
カラーはカッタウェイの大きいワイドスプレッド。ボタンは黒蝶貝
起毛したようなソフトな表面のシャンブレーブルーのコットンでも仕立てた。
こちらはシングルカフに白蝶貝ボタン。カラーはこちらもカッタウェイが大きいワイドスプレッド
私が仕立てた後、ユーズド感もあるデニムシャツ素材も出た。オーダーシャツ価
格16800円(税込)とちょっとお値段も張るが。
フィレンツェピッティイマジネウォモ事務局から入場証もとどいた。