ホテルを出てたぶん5分で電車に乗れるだろう。いつもそんなホテルを取る。無意味に豪華なホテルはいらないし部屋がやたらひろい部屋も別にいらない。清潔でなにより行動するのに便利な場所のホテルが旅にはベスト。以前、ハワイで泊まっているホテルで妙なステイタスを感じていたのがばかばかしく思える。ミラノの中央駅は何年か前に改装なってとても美しいし横の入り口から入るとおおきいスーツケースを引っ張ったまま乗れるベルト式のエスカレーターで二階のプラットホームにいくことができる。
08:15ミラノ中央駅発9513フレッチャロッサに乗ろうとする客はフィレンツェピッティウォモに行く客が多いと見えていきなりクラシックファションを着込んだひとたちばかりで気持ちも高まる。エルメネジルドゼニア社の服地担当者マウロ氏とも偶然出会い久しぶりの挨拶をかわす。以前、日本からtreitariaの予約をとれずミラノまで行ったが電車の席がとれないためピッティに行かずに帰ってきたこともある。この特急電車はウェブサイトから5月のはじめ予約をとったが最初19ユーロと信じられないくらい安いのでちょっと心配になり上のビジネスクラスにした。でもやはり思った通りスナック菓子と飲み物はおまけでついているが席の大きさは普通席とかわらずべつにリクライニングする訳でもない。まああえて言うと客層はいいですね。それだけ。まあ安心感はそこはなとなくあるとはいえる。WiFiも使えるとはいえまあしょうがないかもしれないが遅い。ミラノからこれを書いていたら、もうすぐボローニャだ。ボローニャからフィレンツェまではアペニン山脈の峠を越えるためトンネルつづきで電波がとどかずWiFiが使えない。だからいまちょっとあせってキーボードを叩いている。窓の外に見えるのは工業のさかんな都市ボローニャが見えてきた。なんだかイタリアも便利になってきた気がする。ボローニャ駅はことしの一月のときはいままでどおりの地上駅だったのに今回はコンクリート作りの地下駅になっていた。ボローニャ駅はかって爆弾テロがあって100人以上の人がなくなった悲しみの思い出の在る駅。日本人の学生も亡くなっている。テロでこわれた跡がテロの思い出を消さないようにそのまま保存された窓がありここをとおるたび心のなかで手を合わせている。いまアアペニン山脈を掘ったトンネルを通過している。ここをぬけるとトスカーナの陽光に照らされた糸杉と緑の丘が目に入ってくるはず。そんなことを思っていたらなんとボローニャからフィレンツェカステッロ駅までずっと地下トンネルでその変化にちょっとビックリ。糸杉のなだらかなトスカーナの光景はフィレンツェからローマ行きで見えるのみとなった。 

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エルメネジルドゼニア社服地部門担当マウロ氏とあいさつ。
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ポー平野を赤い矢で抜ける。