当店の夏期休暇のおしらせです。8月6日(水)から8月9日(土)までお休みいたします。また8月13日(水)から8月17日までお休みいたします。
この2つのお休みの間の8月10日(日)11日(月)12日(火)の三日間は営業いたします。

今、名古屋は摂氏40度にならんとする猛暑。外を長くあるくのが危険だと思えるほど。これでほんとに9月になると少しは涼しくなるのだろうかとちょっと心配になるが、秋冬の準備はすすんでいる。今年の秋冬のために首を長くして入荷を楽しみに待っているものの一つにスコットランドの真性ツイード、ラヴァットツイード(LOVAT TWEED)がある。昨年からこのラヴァットを扱い始めたのだが、私自身用にジレを仕立ててみてとても独特の味わいがあることに気がついた。いままでツイードといえば英国羊毛チェヴィオットを使ったハリスツイードを思い浮かべていた。どちらかというと手織りのセーターのようなざっくりした素材感がハリスツイードにはあるがラヴァットツイード(LOVAT TWEED)の味わいはまた違う感じなのだ。がっちり密度をつけて織り上げた感触だがそれがけっして武骨に堅すぎる事もなく手触りもいい感じなのだ。さすが100年近く前から織られているビンテージ感たっぷりのこの織物に魅せられこの秋冬のためにラヴァット社の主要なコレクション「KIRKTON」に入っているものから何色か買い付けた。500g/mというかなりしっかりした目付だが素敵な秋のジャケットにジレになるはず。9月1日にはみなさまにご紹介いたします。

ラヴァットツイード予価 オーダージャケット価格58000円(税込)、オーダージレ28000円(税込)

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このバンチから選んだ。買い付けたものからいくつか紹介します。
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自然なトップダイのメランジェ感あふれるグリーンにウインドペン
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スコットランドらしい柄も買い付けた。
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落ち着いた茶のウインドペン
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ヘリンボン組織が見えるブラウン地にブルーのウインドペン
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グレーに青のウインドペン

ラヴァットツイード解説
1999年、Reid&Taylor社の社長兼テキスタイルデザイナーとして活躍していたStephen Rendle氏とAlan Cuming氏の二人がTEVIOTEX社を譲り受け、新会社Hermitage Holding Limitedを設立しました。現在は、Hermitage Holding Limited社の配下にTEVIOTEX、THRIE ESTAITS、LOVATを手がけています。物作りの原点にあるものは、色の繊細さにあります。其れはトップ染めに秘訣があります。創業者であり、貴族であったLOVAT氏が1900年アフリカとの戦争で自身の兵士を守るために自然色を5色選び、羊毛の綿の状態でミックス(トップ染め)し撚糸された糸を織り上げた迷彩服を兵士に着せたところ戦死者が激減しその戦争を勝利に導きました。それ以後現在に至るまでLOVOT(ラバット)色として残されております。一説にはそのラバットカラーから現在の軍服のカラー。カーキー色が生まれたとも言われております。1868年から100年以上の伝統を受け継いで織り続けられているブリティシュウールを使用した本物のツイードです。また、余談ですが、ツイードとは生地を発送する時の送り状に綾織という意味の“Twill”と書いたのを荷受主が間違えて“TWEED”と読んだことが語源とされています。