7月になりました。日差しは強いが初夏のさわやかさが残る朝、母と覚王山の近くに恒例の墓参にいきました。さてどんな7月になりますでしょうか。

先の土曜日、ブログを愛読していただいている北九州のお客さまがご来店。貴重なおみやげまでお持ち頂き大感謝です。お客さまのご要望は「3シーズン着用可能」「ジャケットとしても使えるスーツ=セットアップスーツ」でした。いろいろ考えてヴィターレバルベリスカノニコ社SUPER150「REVENGE」ブラウングレーのシャークスキン無地をおすすめいたしました。穏やかなツヤのあるブラウングレーなのでワル目立ちしませんし、落ち着いたダークカラーはシャツやネクタイの着こなしで素敵になります。ジャケットの脇ポケットはパッチポケットにして抜け感を表現しました。すてきなセットアップスーツになるはずです。

洋服はTPOつまり季節、場所、状況ごとに服を選んで着るのがオシャレとされてきました。もちろんそれはそうでしょう。しかしスティーブ・ジョブズ氏は黒のタートルネックを何百枚ももってどんなときも同じ物をきていてそれがオシャレだとされる、今はそんな時代になってきました。自分のキャラクターを表現する服がひとつだけでもあればそれは素晴らしいオシャレだという考え方は決して否定できません。ミニマルを尊重するという考え方をオーダースーツに置き換えてみるとセットアップスーツがそれにあたるのではないでしょうか。

先月行われたピッティイマジネウォモの一週間の出張はスーツ1着のみを持っていきセットアップにしたりスーツにして着回していきました。それでなんとか手荷物だけでも一週間の旅をまかなうことができました。

このようにセットアップスーツはとても便利ですがセットアップスーツは「素材の選択」と「着こなし」を問われます。
素材の選択」ですがまずストライプは基本セットアップスーツには向いていません。無地かチェックを選ぶのが一般的です。また素材は表面感も考慮するべきでしょう。
着こなし」について。一着で着回すことでのだらしなさを感じさせてはいけません。セットアップスーツをスーツとして着る場合はドレッシーなシャツやネクタイをよく選び、きちっと着る感じを表現する。そしてジャケットとして着る場合は例えばデニムシャツやプリントシャツ、チーフなどでカジュアル感を演出するべきでしょう。スーツで着るときとジャケットで着るときとちゃんと差をつける。
けっして簡単ではないですが成功するときっとあなたにとって大事な一着になるはずです。

この秋冬にはセットアップにいい素材をいくつか買い付けています。たとえばロロピアーナ社のドリームツイードスーツ、エルメネジルド・ゼニアのエレクタ133など。8月末の秋冬の入荷をお楽しみにお待ちくださいませ。

当店に来た秋冬素材のリファレンスサンプルからセットアップスーツに適した素材をご紹介します。これらはすべて8月末からスペシャルプライスでオーダーいただけます。

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エルメネジルド・ゼニア社133 ダークグレーチェック
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エルメネジルド・ゼニア社133 下からブラウンチェック ブルーチェック グレーチェック

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ロロピアーナ社ツイードドリームスーツ