昨日は月始めで早朝に母と墓参。清々しい風が名古屋市内を吹き抜けて、昨今の初夏とはにつかわしくない蒸し暑さを吹き飛ばしてくれた。いい6月が始まった。

本は好きで寝る時よく読んではいるが、タイトルをみて興味を持ってアマゾンで買うと、タイトルだおれのつまらないハズレ本だったことが重なっていた。まあ本というのはそういうものだ、一行だけでもなにか役に立てばいいと思ってあきらめにもにた気持ちで流し読むようにもなってきた。

そんななか期待もせずに買ったこの本はほんと目の覚める思いの良書だった。
「ブッダが説いたこと」ワールポラ・ラーフラ著 今枝由郎訳 岩波文庫
2016/2/16第一刷発行 

神社仏閣に行くのが好きだが、実際、寺にある仏像はどういう人の像なのだろう、まだ唱えるお経はなにを語りかけ人生にどんな意味があるのだろうといつも疑問に思っていた。仏教系の高校を出ているがその意味はずっと今になっても分からないままだった。仏教の解説書も何冊も読んでみたがかえって分からなくなる。
この本は仏教の創始者ブッダ、ゴータマシッダールタ、釈迦が説いたことをスリランカの高僧が西洋人に説いた「What buddha taught」の和訳本。

この本に出てくるお釈迦様の言葉はいちいち合点がいく。えっお釈迦様こんな素晴らしいこと言っているんだ!!とちょっとびっくりもする。
ヨーロッパで半世紀に渡り読まれてきた仏教概説の小冊子。いままで全く意味の分からないままだった仏教の教えが、ああこんな意味だったのかと明確に理解できた本だった。お釈迦様はきわめて合理的に苦しみが消える方を教えてくださっていたのだ。霧の中のままだった仏教の理解とそして我が人生に一筋の光が見えた気がした。
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