紳士服はノーブランドであるべき。
紳士服は見えるところにブランドネームがかいてあるわけでなく独自のディテールがあるわけではない。織物会社ブランドを織り込んだ裏地や、彫り込んだボタンなどもあるがああいうのは決して付けるべきではない。古来からジェントルマンは「これみよがし」を嫌うから。しかし着ている服の優劣はじつはそんなブランドネームが無くても見ている人誰にでもすぐ分かるものだ。いい誂え服を日頃から着ている人を見るとそんなことを知らなくても良い服を着ている人だねと人は評価する。それは仕立ての良さは立体感のあるその姿に表現されているし(決してシワの有る無しではない。)美しく波打つドレープ感、ふくらみ感などで服地の優秀性は表現されている。
ツヤにもいろいろ
良い服地の条件としてツヤがある。ツヤと言ってもじつはいろいろなタイプのツヤがあり、後加工の仕上げでツヤをつけることもできる。しかしポリエステル混など安物の素材に無理矢理付けたツヤはなんとなく品が悪い。最近安物のスーツには変にテラテラ光るものも良く見受ける。そういうものと違いシルクやカシミア、極細番手の羊毛のようないい天然材料を使った織物なら天然材料からの自然なツヤが表現されていてこれならだれにでも良い服地だと分かる。
ツヤの美しい素材ロロピアーナ「エレガンツア」
ツヤのあるスーツ素材と言えばドーメル社「アマデウス」やロロピアーナ社「エレガンツア」が知られている。そのなかでロロピアーナ社の人気素材「エレガンツア」は1.スーパー130`sウール100% 2.スーパー130`sウール80%&シルク20%の2種類あり、どちらも高級原料を使ったものにSUPER LUCIDという加工を控えめに施しツヤを引きたつようにしてある。スーパー130`sウール80%&シルク20%のほうがシルクが入っているためツヤが強くはフォーマルや夜のお出かけなどに向いている。スーパー130`sウール100%ならビジネスにもオールマイティに着る事ができてそのツヤを楽しむ事ができる。
ことしはスーパー130`sウール100%人気のあるロイヤルブルーのストライプを「反」で仕入れてみた。