台風が近づき名古屋の中心の天気も大荒れになってきたが不謹慎にもそんなときになんか外出してみたくもなる。6月末私が子供の頃からなれ親しんだ栄丸善がまことに残念ながら閉店した。丸善は明治二年に福沢諭吉の弟子、早矢仕有的が創業した日本最初の近代的株式会社で書籍を中心とした西洋文化を日本に紹介してきた。西洋のファッションやステーショナリーも扱い、現在ルイヴィトンとならんで誰でも知っている世界的ファッションアイコンとなったバーバリーもかっては丸善とダブルネームでトレンチコートなど展開、英国の名靴チャーチも日本では丸善が紹介した。マナスルシューズというアッパーが普通の皮靴で底がゴムのノンスリップのウェストンのゴルフに似たオリジナルシューズも作っていた。ビームスさんやアローズさんなどよりずっと前から存在する明治14年からの銀座和光とともにもしかしたら日本最古のセレクトショップかもしれない。丸善で本を探しながらショーウインドーにある西洋のかおり高いグッズを羨望のまなざしで見ていた事を思い出す。そんな丸善がこの9月27日から栄の丸栄6階7階で営業を再開することとなったので大雨の中、傘をさして出かけて行った。
6階でMARUZENのロゴを見たときには気持ちがわくわくしてきた。名古屋栄の丸善は丸善全店の中でも抜群に売り上げも多く、他店より客層も高いということをわたしのお客様で元栄丸善店長だった方から聞いた事もある。そんな栄丸善の再開なのでささやかながらお祝いの意味で買い物をすることにした。選んだのは単三電池のケースデザインが特徴的なブラウンのトラベルクロックとマイフェイヴァリットペン、カランダッシュのビビッドカラーのボールペン2本。場所は変わったがこれからも丸善が栄にあって文化の香りをふりまいてほしい。
購入しビビッドカラーのカランダンシュ2本
ブラウンのトラベルクロックと開店祝いにいただいた左隅に丸善のロゴが入っている特製メモ。原稿用紙のようなデザインがクラシックで秀逸。