一週間のお盆休みをいただきあと残り3日。災害とも言われた猛暑も去ったようで、家でのんびり本を読んでいる。和辻哲郎氏が90年前、昭和2年に3ヵ月イタリア旅行に行った旅行記「イタリア古寺巡礼」を読む。わたしが行った場所とほとんど同じ場所を当時大学助教授だった和辻哲郎が出かけて書いた随筆。90年前のイタリアはムッソリーニ政権下。それでも今とほとんど変わらないのに驚く。景色、飲み物、教会などわたしがイタリアを旅して感じたこととほぼ同じ経験をその頃していた。古い建物、芸術、街並みがそのまま残るイタリアならではで、電車もクルマも当時もありただマクドナルドが無いだけほどの違いなのだろう。こういう本を読んでもこれから何か役に立つわけでないが、短い人間の命と芸術、建築などの長い命のギャップを感じる不思議な感覚を味わう読書でした。
今読んでいる本と次に読む本